《秋の叙勲》福島県からは66人が受章 「旭日中綬章」にコメ流通に尽力した梅本典夫氏(郡山市) (24/11/04 19:16)

11月3日に「秋の叙勲」の受章者が発表され、福島県からは66人が選ばれた。
このうち、顕著な功績がある人を対象とする「旭日章」を受章した、郡山市の梅本典夫さんを紹介する。

<コメの安定供給支える>
梅本典夫さんは、福島県郡山市でコメの卸売会社を経営しながら、コメなどの安定供給を支える全国組織のトップなどを歴任してきた。
その功績により、2024年の「秋の叙勲」で「旭日中綬章」に選ばれた。
梅本さんは「そんな評価されるようなことしたのかなと、ずっと自問自答を繰り返しています。これは自分個人の名誉じゃなくて、協会とかその組織とか応援してくれる人たち全員が受けるものだという思いで章を受けるのが妥当だと」と語る。

<意欲的に生産していけるように>
原発事故の風評による福島県産米の価格下落など、数多くの困難にも直面してきたが、いまは明るい兆しが見えてきたという。それが、新米をめぐる取り引き価格の上昇だ。
JA全農福島によると、農協が農家に前払いする「概算金」は、2024年にはコシヒカリで会津が2万200円、中通り・浜通りが2万円と30年ぶりの2万円台になった。
まだ資材高騰の影響を十分に反映できていないなど課題は残っているが、梅本さんは「コメ離れが起きないで、毎年みんなが今の価格帯を納得して消費してくれれば、生産現場も意欲的に継続していける」と話し、生産者と消費者の新たな関係づくりにつながることを期待している。

<生産者・消費者への思い>
梅本さんの思いは、次の世代にもつながっている。
福島県米穀肥料協同組合のえび澤敏幸事務局長は「梅本前理事長が敷いてくださった道がありますので、何とか次に繋げていければと今頑張っているところ」と話し、根本和彦管理部長も「こういった受章によって、梅本前理事長が業界に追い風を吹かせていただいてると思っている」と話す。二人の話聞いて梅本さんは「くすぐったいね」と笑顔を見せた。
「国民の主食と言われてきたコメなので、継続して安定した供給がされる生産量の確保と、それを消費してくれる人たちが永久に両方存続してくれれば、一番嬉しいなと思います」と梅本さんは語った。

福島県による叙勲の伝達式は、11月5日に福島市で行われる予定。

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