<33年前から工事はじまる>
福島市御山町にある信夫山の脇を通る道。片側1車線の一方通行なのだが、すでに道路の拡張工事を終えていて道幅は広くなり、歩道も整備されている。
この工事が始まったのは33年前。福島市内を通る大動脈・国道4号線と国道13号線を結ぶために工事は計画された。
<60億円以上の事業費>
1992年当時の地図を見ると、福島県文化センター(現・とうほう・みんなの文化センター)の前には、秡川を渡る橋があり、当時は一方通行の1車線だった。2007年ごろの地図には、川の流れを変えながら徐々に道路を拡幅してきた様子が見てとれる。60億円以上の事業費をかけて、2024年も工事が進められている。
福島市建設部道路建設課の佐々木賢一課長は「元々は一車線だけの片側通行で、幅員が4mぐらいしかなかったものが、今回は歩道も含めて25mまで広がった」と説明する。
<2026年度の完成を予定>
そして、ハローワークの駐車場として使われていた土地を福島市が買収し、ここに新たな道をつくる。
道路建設課の佐々木課長が案内してくれたのは、新たな信夫山の入口になる福島縣護國神社の鳥居から降りてくる道との交差点になるという場所。
佐々木課長は「信夫山の入口をのばすという案は元々無かった話だが、信夫山への入口が目立たなくなってしまうので」と話した。
最終的に国道4号線から国道13号線まで通る計画で、2023年末時点で約65%の工事が完了。2026年度の完成を予定している。
<現在ある3本の道路は渋滞発生が課題に>
現在、福島市の中心部で国道4号線と国道13号線を結ぶ相互通行が可能な道路は3本。そのため通勤・通学などの時間帯は交通量が集中し、渋滞の発生が課題となっている。
道路建設課の佐々木課長は「時間帯によっては車の流れがスムーズでなく、特にバス路線でバスが進まない状況もある」という。
<渋滞緩和 新しいまちづくりへ>
福島市は信夫山側と合わせ国道同士を結ぶ道路を増やし、交通量を分散させようとしている。福島市は信夫山側と合わせ国道同士を結ぶ道路を増やし、交通量を分散させようとしている。
2024年度中に完成を予定している宮下町の道路。着工から10年以上の時間を要した。道路建設課の佐々木課長は「宮下町の道路は、住宅があったので移転など色々とご苦労をおかけしていた。信夫山側の路線は、事業所や官公庁などがあり色々と調整をしなくてはいけない部分が多かった」と振り返る。
用地の買収や移転など交渉を進め、完了の目途が見えてきた道路工事。この通りにある福島市の市民会館には4年後、消防本部が移転。その他にも官公庁が集まり、新たなまちづくりを目指している。
福島市建設部道路建設課の佐々木賢一課長は「道路は造るだけではないので、どう活用して頂いてどう町に貢献していくかという所は我々も期待していきたい」と話す。
新たな道路が。どう人や車の流れを変えていくのか注目だ。
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